自動車用シート技術とIoTを融合「座る」の新たな可能性を提案

自動車用シート技術とIoTを融合「座る」の新たな可能性を提案

長年自動車用シートの開発を行ってきた当社の技術・ノウハウを活かして生まれた
愛されるシート®が目指すのは「座る」の新たな可能性の提案です
このシートで、人々を、社会を幸せにしたいという強い想いが込められています

目指したのは「座る」の新たな可能性

「愛されるシート®」は、当社が長年培ってきた自動車用シートのセンシング技術とIoT技術を融合させ、シートをコントローラーとして活用するシステムです。このシステムは、アプリケーションやクラウドと連携することで、座っている人の動きを見える化し、子どもや高齢者、障がいを持つ方など、誰もが楽しめるスポーツや体の瞬発力を鍛える健康増進コンテンツなど、次世代の車室空間での新しい過ごし方はもちろん、スポーツやヘルスケアなど幅広い領域に活用できます。

目指したのは「座る」の新たな可能性
愛されるシートのシステムは、さまざまな形の乗り物シートや椅子などに取り付け可能
愛されるシート®のシステムは、さまざまな形の乗り物シートや椅子などに取り付け可能
アプリ画面
さまざまなアプリと連携して楽しむ
アプリ画面

自然と笑顔があふれる体験会場

愛されるシート®は、アプリケーションを変えることで楽しみ方は無限大。可能性を伝えるため、さまざまなイベントに参加しています。

その一例が「ゆるスポーツランド2019」にてお披露目した「緩急走(かんきゅうそう)」。「緩急走」は世界ゆるスポーツ協会とコラボした“ゆるスポーツ”の一つで、座った人の動きを検知してバーチャルプレイヤーが連動して走ります。開発に当たっては、誰もが楽しめることを目指し、車イスチャレンジユニット「BEYOND GIRLS」に何度もトライアルしていただき、「座ったままでもスポーツを楽しめるか?」「車イスの彼女たちが体育会系の健常者男性と競技して勝てるか?」などのチェックポイントをつくりながら共創しました。

イベントで体験された皆さんからは、自然と笑顔があふれ、楽しんでいただけました。

今後も、積極的にイベントや展示会に参加し、このシステムの認知向上を図っていきます。

ゆるスポーツランド2019の様子
ゆるスポーツランド2019の様子

軸となるビジョンから生まれた製品の新しい価値

愛されるシート®の開発は、社内のさまざまな部署より集められたメンバーで構成された、新価値創造プロジェクトからスタートしました。このプロジェクトは、「デザイン・ドリブン・イノベーション」によって進められ、課題解決型のイノベーションとは異なり、製品に新しい意味を提案することを目指しました。

プロジェクトでは多岐にわたる学問と、その有識者とのお話しを通じて、将来社会に必要なキーワードを探しました。そして、メンバーでイメージを共有するために、開発の軸となるビジョン「テイ・エス テック製品はひとと人を巡り合わせる(=仕合わせる)メディアであり、個人・家族・社会・環境に幸せを提供する」(抜粋)を設定しました。

メンバー一人ひとりが、地球規模で起きていること、日本で起きていること、他国で起きていることなど全て自分事として捉えてみて、自分自身が企業の社長になった目線でリソースをどのように使えば社会をより良くできるか、ということを常に考え開発に取り組んだ結果、この愛されるシート®が生まれました。

今まさに進化の最中にあり、システムとしては未完ですが、われわれのビジョンから導かれる活用シーンをステークホルダーに一つひとつ丁寧にお伝えし、その良さを広げ、ともに創りたいと思ってもらえるコミュニティが増えていくことで、私たちに新しいビジネスをもたらし、企業成長にも貢献できると信じています。愛されるシート®は、それを実現していくためのプラットフォームです。

  • デザイン・ドリブン・イノベーション:イタリア・ミラノ工科大学教授ロベルト・ベルガンティ氏によって提唱された概念で、製品に新しい「意味」を与えることによって生じるイノベーションのこと
プロジェクトリーダー 商品開発部 郭 裕之の写真
プロジェクトリーダー
商品開発部
郭 裕之