目標と実績

長期環境目標

当グループは、企業理念である「人材重視」「喜ばれる企業」の下、企業活動のあらゆる面で、地球環境保護に配慮した環境負荷低減に努め、持続可能な社会の実現を目指しています。年々、深刻さを増す気候変動対応のみならず、循環型社会の形成、水資源の保全など、社会課題解決への貢献とさらなる事業成長の両立を目指し、これらの環境課題について長期目標を設定しました。目標達成に向け、グループ全体で環境保全活動を推進しています。

項目 KPI 比較期 2030年目標 2050年目標
CO2 CO2排出量削減率※1 2020年3月期比 ▲50% ▲100%
廃棄物 廃棄物削減率※2 2020年3月期比 ▲50% ▲100%
取水量/排水量削減率※3 2020年3月期比 取水量削減率 ▲50% 排水量削減率 ▲100%
排水による環境影響※4 ゼロ ゼロ
  • 当グループの事業活動に伴うCO2排出量(Scope1+2)の削減率
  • 当グループの生産活動に伴う廃棄物の削減率(残渣、汚泥などは除く)
  • 当グループの工場設備での取水量(使用量)の削減率と、生産活動に伴う排水量の削減率
  • 当グループの生産活動に伴う排水による環境影響

カーボンニュートラル達成に向けた取り組み

2050年、当グループの事業活動におけるカーボンニュートラルの実現に向け、まずはScope2排出量の大幅削減を目指し、省エネルギー活動と再生可能エネルギー導入に取り組んでいきます。省エネルギー活動では、生産効率自体を高める生産技術の進化や、最新機材への切り替えやインバータ導入など生産設備の高効率化を図ります。これに加え、太陽光発電の導入や、地域特性に応じた再生可能エネルギー由来の電力購入、グリーン電力証書の活用など、再生可能エネルギー導入を推進していきます。

Scope1排出量削減に向けては、さまざまな環境技術の普及が見込まれる2030年ごろから各種設備の電化に取り組んでいきます。ガスなど化石燃料を利用する設備の電化や社用車のEV化、工場の新設・建て替え時のZEB化に取り組み、カーボンニュートラルの達成を目指します。

  • ZEB: 室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギー化を実現し、再生可能エネルギーを導入することで、CO2排出につながるエネルギーの消費をゼロとすることを目指した建築物

〈CO2排出量の将来推計と削減手法〉

CO2排出量の将来推計と削減手法グラフ
  第15次中期経営計画
(2024年3月期~2026年3月期)
中期計画
(2030年)
長期計画
(2050年)
CO2排出量削減目標
(Scope1・2)
2020年3月期比 ▲25% 2020年3月期比 ▲50% カーボンニュートラル達成
主な取り組み 省エネルギー活動 生産・業務プロセス改善 / 空調・照明の適正化 / 高効率機器への更新 / 環境マネジメント強化 など
再生可能エネルギー導入 太陽光発電の導入 / 再生可能エネルギー由来の電力購入 / グリーン電力証書の活用 / 蓄電池の活用 など
電化率の向上 ガス・重油設備の入替 / 車両のEV化 など

第三者検証の実施

当グループは、環境関連データの情報開示についてその信頼性を担保するため、SGSジャパン株式会社による第三者検証を受審しています。2024年3月期の検証結果は以下の通りです。

検証対象 検証範囲 実績
Scope1,2(エネルギー起源のCO2排出量)
およびエネルギー消費量
単体6事業所、国内6社、海外31社 Scope1: 7,020 t-CO2
Scope2: 51,527 t-CO2
Scope3 カテゴリー1
(購入した製品・サービスによるCO2排出量)
生産管理システムから抽出された製品とサービス 2,602,605 t-CO2
廃棄物発生量(有価物を含む) 単体6事業所、国内6社、海外30社 19,456 t
取水量 456,781㎥

テイ・エス テックグループの環境データ

エネルギー投入量

エネルギー投入量グラフ

CO2総排出量

CO2排出量

廃棄物発生量

廃棄物発生量グラフ

取水量

取水量グラフ
  • 連結子会社を集計範囲としていますが、一部子会社を除外しています。(2024年3月期)
    • エネルギー投入量・CO2排出量 :連結子会社38社の内、33社が集計対象(5社は集計除外)
    • 集計範囲は連結子会社としていますが、廃棄物発生量および取水量については、連結子会社38社のうち37社を対象としています。
      なお、集計対象会社の売上収益は、連結売上収益に対していずれの期においても95%以上を占めています。

〈売上収益に対する集計対象会社の売上比率〉

  2021年3月期 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期
エネルギー投入量・CO2排出量
集計対象会社売上比率
97.4% 96.7% 99.5% 100%
廃棄物発生量・取水量
集計対象会社売上比率
97.4% 96.6% 99.5% 99.9%

Scope3排出量(連結)

カテゴリ 排出量
(t-CO2
割合
1. 購入した製品・サービス 2,602,605 91.4%
2. 資本財 21,566 0.8%
3. Scope1,2に含まれない 燃料及びエネルギー関連活動 11,088 0.4%
4. 輸送、配送(上流) 69,065 2.4%
5. 事業から出る廃棄物 3,536 0.1%
6. 出張 6,654 0.2%
7. 雇用者の通勤 5,975 0.2%
8. リース資産(上流) 0 0.0%
9. 輸送、配送(下流) 0 0.0%
10. 販売した製品の加工 87,293 3.1%
11. 販売した製品の使用 0 0.0%
12. 販売した製品の廃棄 38,822 1.4%
13. リース資産(下流) 0 0.0%
14. フランチャイズ 0 0.0%
15. 投資 0 0.0%
その他 0 0.0%
合計 2,846,604 100%
スコープ1.2.3排出量(連結)グラフ

Scope3排出量の推移

(t-CO2

2021年3月期 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期
2,381,086 2,658,732 2,583,409 2,846,604

マテリアルフロー

2024年3月期マテリアルフロー(単体)

マテリアルフロー図

2024年3月期環境会計

環境保全コスト(単体)

(単位:百万円)

項目 主な取り組みの内容 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期
投資額 費用額 投資額 費用額 投資額 費用額
事業
エリア内
コスト
公害防止コスト 大気汚染防止、水質汚濁防止、土壌汚染防止など 21 15 22 27 4 27
地球環境保全
コスト
温暖化防止、オゾン層破壊防止、そのほか環境保全 561※1 71 596※2 32 440※3 58
資源循環
コスト
リサイクル、廃棄物処理・処分、節水活動 13 59 1 67 4 83
上・下流
コスト
環境負荷の少ない製品、原材料の購入に伴い発生した費用 7 3 3 1 1
管理活動コスト EMSの整備・運用コスト、環境測定費用、事業所内緑化・整備費用 48 46 46 74 24 81
研究開発コスト 製品の軽量化、VOC削減(脱塗装)、リサイクル可能材料開発などの環境影響度が高い新技術の研究開発 2 4,447 14 4,215 37 4,952
社会活動コスト 自然保護、緑化、景観保持などの環境対策 1 1 2 3
環境損傷対応コスト 土壌汚染の修復など
合計 652 4,642 682 4,418 509 5,205
  • 浜松工場の建屋建設関連費用
  • 埼玉・浜松・鈴鹿工場の太陽光発電設備関連費用
  • 埼玉・浜松工場の太陽光発電設備関連費用
  • 対象範囲はテイ・エス テック株式会社および国内連結子会社としています。
  • 上記の数値は、按分などの推計により把握した部分を含みます。
  • 集計表の作成に当たっては、環境省より公表されているガイドライン、ガイドブックなどの環境会計に関する資料を参考にしています。
  • 費用には、減価償却費は含みません。

経済効果(単体)

(単位:千円)

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期
有価物売却益 9,654 13,645 11,607
省エネルギーによる費用減 3,448 3,975 1,727
合計 13,102 17,620 13,334

物量効果(単体)

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期
エネルギー使用量(GJ) 161,867 164,634 146,304
水使用量(1,000m3 51 54 52
CO2排出量(t-CO2 4,903 2,581 1,480
輸送によるCO2排出量(t-CO2 1,467 1,431 1,624
廃棄物総排出量(t) 1,384 1,495 1,460
VOC排出量(t) 18 27 30
PRTR排出量(t) 0 0 0

水質汚濁防止法・下水道法

各事業所から公共用水域に排出される排水および地下に浸水する排水の定期的な観測を実施し、排水基準を遵守していることを確認しています。

2024年3月期水質データ

項目 単位 技術センター 埼玉工場 部品事業部 浜松工場 鈴鹿工場
規制値 実績 規制値 実績 規制値 実績 規制値 実績 規制値 実績
水素イオン濃度 PH 6.0~8.4 7.3 5.0~9.0 8.5 5.0~9.0 7.8 5.8~8.6 7.0 5.8~8.6 6.7
生物化学的酸素要求量(BOD) mg/L 10 3.3 (600) 360 (600) 12 160 158 20 11
浮遊物質量(SS) mg/L 25 1.8 (600) 190 (600) 9 200 106 70 5
  • 規制値は一部自主規制値です

特定化学物質の環境への排出量の把握等および管理の改善の促進に関する法律(PRTR法)

PRTR法に基づき、1年に一度化学物質の大気排出量等を報告しており、問題の発生はありません。

2024年3月期PRTR対象物質実積

埼玉工場 浜松工場 鈴鹿工場
取扱量(t) 23 59 53
大気排出量(t) 0 0 0
移動量(t) 0 0 0