ESG Voice 2018年分

  • 記事内容および所属は取材当時のものです。
株主・投資家
事業機会とリスクを踏まえた企業価値向上を期待

三菱UFJ信託銀行株式会社
資産運用部
大門 明子 様

2018年ESG Voice株主・投資家

機関投資家は、財務情報のみならず、ESG等の非財務情報も活用し、投資判断を行う傾向を強めています。社会的課題は企業のビジネスモデルや競争優位性に影響を及ぼす可能性がある中、的確なESGの取り組みを実施している企業への投資は、中長期的な運用収益向上やリスク低減につながると考えるためです。自動車業界、さらにはテイ・エス テックの事業領域である「座る」という分野においても、「環境」「安全」といった社会的課題は避けては通れません。

テイ・エス テックでは、中期経営計画において「ESG経営の基盤構築」を掲げていますが、事業機会とリスクを踏まえて、企業価値向上に結び付けていくことを期待しています。

ご意見を受けて

当グループは、かねてより「安全」「環境」「魅力商品」を軸としたモノづくりに取り組み、社会課題と向き合うとともに、常にお客さまに喜ばれる商品を送り出すことで、企業価値の向上を図ってきました。また、変革期と言われる現在の自動車業界においては、収益性のみならず、持続可能な社会の実現に寄与する「新しい価値」の提供が、さらなる事業機会の獲得につながると考えます。

改めてESGの観点を中期経営計画に織り込み、経営から生産現場まで、全領域でESGを意識した施策に取り組むことで、より一層の企業価値向上に努めていきます。

(総務部)

社員
ダイバーシティを推進し、より女性が安心して働ける環境をつくりたい

TWC事務局メンバー
購買本部 購買二部 原価企画課
遠藤 友紀

2018年ESG Voice社員01

学生時代の留学でさまざまな価値観に触れたことで視野が広がり、ダイバーシティに興味を持つようになりました。働きながらもダイバーシティを推進し、より女性が安心して働ける環境をつくりたいと考え、入社2年目からTWCの一員として活動しています。

活動を通じて国内外の他事業所の方と話をする機会が増え、また、自ら施策を企画・立案し、直接経営層に提案するなど、さまざまな経験をすることができています。今後は通常の業務でも、より視野の広い仕事に主体的に取り組むことができるよう経験を活かしていきたいです。

また、TWCの一員となったことで、会社の重要施策に直接携わることができ、誰にでも活躍の機会が平等に与えられていることを肌で実感することができました。

TWCは年齢、業務も異なる人が集まり活動していますが、個々の個性を活かしながら、さまざまな施策に取り組んでいます。2017年から海外拠点との情報交換も積極的に行っており、テイ・エス テックグループ全体でのダイバーシティ推進に貢献できるような施策を提案していきたいと思います。

ご意見を受けて

多様な人材が当グループのさらなる成長を支える原動力であると考え、「ダイバーシティマネジメントの実践」を第13次中期経営計画の重点施策として掲げています。多様な人材が活躍することで、当グループの目標達成はもちろん、個人の今後の成長にもつながります。社員一人一人が各々のスキルをより一層活かせる環境整備に向け、引き続きTWCと連携して取り組んでいきます。

(人事部)

社員
フレックスタイム制勤務を導入し、さらなる労働生産性向上を目指す

人事部 部長
榊原 亮

2018年ESG Voice社員02

テイ・エス テックでは、1997年度より労使一体となり、有給休暇取得について繰越カットゼロ 達成率100%を継続しています。また、適正な働き方推進や時間外勤務の削減も同時に進めています。時間外労働が規定を超える場合は、労働組合と事前に協議をし、必要性を互いに確認するなどの取り組みを継続しているため、労働時間に対する意識が社内では定着しています。

2018年には労働生産性の向上を目的とし、フレックスタイム制勤務を導入しました。社員が働く時間を最大限に有効活用できるよう、コアタイムを設けず、1日1時間以上の勤務で出勤となります。制度導入後には各職場の所属長とのヒアリング、活用状況や時間外労働時間などを検証し、社員が制度をより活用できるよう継続的な取り組みを行っています。フレックスタイム制勤務は、使い方の再周知や対象者の拡大を視野に入れ、さらに労働生産性の向上を目指します。今後についても、ダイバーシティマネジメントの実践に向けて、社員が最大限に活躍できる仕組みや制度を構築していきます。

社会・コミュニティ
引き続きテイ・エス テック様と協働して里山を守っていきたい

NPO法人森林の風
櫻井 龍彦 様

2018年ESG Voice社会・コミュニティ

2012年より森林保全の一環として、「テイ・エス テック憩いの杜※1」活動を鈴鹿工場と共同で行っています。この森林は、以前、里山として活用されていましたが、手入れがされずに放置林となり多くの弊害が見られました。

私たちは以前の里山に戻すため、毎年秋に貴社ボランティアと共に、間伐や植樹、散策路の整備などを行っています。近隣の住民の方からは、うっそうとしていた木々がスッキリし、明るくなったという声があり、喜ばれています。また、メジロ、シジュウカラなど小鳥が訪れたり、植樹したヤマザクラが開花するまで成長するなど、当初に掲げた「森林づくり宣言※2」が実現しつつあるようにみられます。

里山は、人間と関わりがあってこそ里山と言えるのであり、手入れを怠るとすぐに荒れてしまうため、継続的な整備が求められます。2018年から「マツタケ山再生」も掲げ、新たな整備を行っていますので、引き続き貴社と森林保全活動ができることを期待します。

  • テイ・エス テック憩いの杜:桑名市郊外の民有雑木林。
  • 鈴鹿工場森林づくり宣言:環境保護や生物多様性および自然生息地の回復を目的に、自然環境との共生と未来につなげる森づくりを地域社会の皆さまと協働して取り組む。

ご意見を受けて

NPO法人 森林の風様にご協力いただき、当活動も2018年でもう7年目となります。現在活動を行っている桑名市の里山も年々整備され、今では山中を散策できるほど綺麗になってきました。

年1回開催している「テイ・エス テック憩いの杜」活動は毎年好評で、社員と家族含め約100名のボランティアが参加しています。この活動を通じ少しずつではありますが、森林保全に対する興味や関心も高まってきていると思います。これからも森林の風様と連携し、里山の維持継続と森林保全に対する意識向上に繋げていきたいと思います。

(鈴鹿工場 管理部)

ビジネスパートナー
グローバルサプライヤーとして、共に前に進む

オカモト株式会社
代表取締役社長
田村 俊夫 様

2018年ESG Voiceビジネスパートナー

テイ・エス テック様とはオートバイサドル用PVCレザーを皮切りに、自動車向けや医療器具向け座席・内装用プラスチック表皮材を半世紀以上にわたり納入させていただいております。さらに、2017年から貴社の自動車用座席メーカーとして蓄積されたノウハウを活かし車両用座席の商品性向上に焦点を当て、仕立ての良さや軽量化等の付加価値を付けた新設計のPVCレザーを展開させていただいております。

この度、原価部門賞を2年連続で頂くという栄誉を賜り厚く御礼申し上げます。車両用という高い品質要求の前提で一度取り決めた生産方法や原材料の変更ができない中、貴社の大胆なグローバル展開に追従しつつ生産量の確保やロス低減等の地道な活動の積み重ねで原価低減活動を展開しております。

今後についても、貴社の基本戦略の情報を共有させていただく形で、新規提案を展開しながら貴社のグローバルサプライヤーとして邁進していく所存です。

  • PVC(Polyvinyl chloride):ポリ塩化ビニル

ご意見を受けて

オカモト株式会社様とはテイ・エステックの設立初期から取引があり、製品の外観にとって重要な表皮材の開発・生産を主として、多岐にわたるご協力をいただいております。四輪自動車のシートは多種多様な部品によって構成されており、求められる機能・性能の高度化に伴い、その内容も複雑化しています。このような環境において、市場での優位性を確立し、より一層高めていくためには、各専門領域で「強み」を持つお取引先さまとの協力が必要不可欠です。

今後とも、これまで築き上げたお取引先さまとの信頼関係を基盤として、相互の企業価値向上に向け、パートナーシップを構築していきます。

(購買本部)