2024年12月04日
新機種紹介
コンパクトなボディーに魅力が
ギュッ!と詰まった室内空間
Honda FREED
2024年6月に発売された本田技研工業株式会社の新型「フリード」に、当社製シートが採用されました。
ミニバンとして初めて日本カー・オブ・ザ・イヤー(2024-2025)を受賞した「フリード」の
シート開発エピソードをプロジェクトメンバーの皆さんに伺いました。
Profile
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竹内 太輝
第一設計部
設計PL(プロジェクトリーダー)
2009年入社。設計部に配属。四輪シート開発を担当後、2013年~2018年は北米駐在を経験。新型フリードでは設計PLを担当。
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小森 剛史
機種計画部
造形・外観仕上げ担当
2014年入社。機種計画部に配属。主にミニバン機種のシート外観仕上げなどを担当。 新型フリードでは外観解析・変形解析を駆使した高効率・高精度な型紙作成に貢献。
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名取 大和
購買一部
コスト担当
2007年入社。購買部に配属。主にトリムカバー・ウレタンなどの購買を担当。 新型フリードでは取引先とのコスト最適化に貢献。現在はインドネシアに駐在。
お客さまのニーズに対して、どのように応えてきたのですか。
竹内仕様面では、あらかじめお客さまから求められているシートの寸法や外見に対して、どのようなシートフレームが無駄なく適切か、さらにはそれを造るための金型の仕様検討を重ね、もっとも効率的な仕様を実現し、原価低減に貢献することができました。さらに、新規設計だけではなく、これまでの当社製品でお客さまから好評いただいたシートの仕様を、新型フリードに合ったものにアップデートする手法も採用しました。これにより、開発のみならず量産時の生産工程でのロス削減などにつながっています。あえて既存の設計を活かすことで、コストを抑えつつ競争力を持たせることができました。 こうした柔軟な発想が、開発から量産に至るまでの効率化にもつながり、生産工程でのロス削減に大きく寄与し、今回の受注獲得につながりました。
小森今回の開発が無事に終えられたのは、新型フリード機種LPL(ラージ・プロジェクト・リーダー)の的確な指示のもと、開発メンバーや生産部門、購買部門の皆さんの温かいご協力のおかげだと感じています。開発中、技術的な難局に直面した場面もありましたが「これは○○部門の仕事だから」と線引きすることなく、チーム全体が積極的に協力し合う体制ができていました。
名取購買部門としても、取引先や開発・生産部門と緊密に連携し、コスト管理に注力した結果、お客さまの期待に応えることができ、より良い成果に結びついて良かったです。全員がプロジェクトの成功に向けて一丸となったことで、良いシートを仕上げることができたのだと思います。
竹内この製品が形になるまでに試行錯誤を重ねましたが、部門間で仕事の線引きをすることなくチーム一丸となって推進することができましたね。プロジェクトの成功は、多くのメンバーの努力があってこそ。設計PLを担った立場としては、今回の開発の経験を積んだメンバーが次世代の開発を担う存在として飛躍することを願っています。そして、当グループがこれからもお客さまに「喜ばれる企業」であり続けるために、モノづくりの精神を次世代の人材へとつなぎ、全員で新しい価値を追求していきます。