2024年07月29日
活躍する社員
チームが志す目標の先に企業全体の一体感が生み出される
都市対抗野球大会や日本選手権大会への出場を目標に日々練習に励む皆さんに
実業団として活動する想いや今後のチームビジョンについてお伺いしました。
山田監督(以下、山田)当社は主に自動車用シートの製造販売を行う自動車内装品メーカーです。「人材重視」「喜ばれる企業」という企業理念の下、硬式野球部も活動を行っています。硬式野球部が活動するにあたり、会社にとって、大きく2つの役割を担っていると考えています。
1つ目は、社内全体の一体感を作りだすことです。ライフスタイルが多様化している現代、全員で一つの事柄を共有することが難しくなっていると感じています。チームの目標である、都市対抗野球大会や日本選手権大会の本戦出場という夢を社員の皆さんと共有し、選手の頑張る姿が皆さんの挑戦への原動力になれば良いと思っています。一丸になる想いや力を結集すれば、どんな苦境も乗り越えていける強い企業になれると信じています。
2つ目は、地域社会への貢献です。企業が持続的な成長を実現するためには、売上や利益などの業績だけではなく、ESGやSDGsなどの観点から、地域社会をはじめとするステークホルダーとの関わりも重要です。その中で硬式野球部は、本業以外の部分で地域社会に貢献できる大きな役割を担っています。例えば、活動拠点である鴻巣市(埼玉県)の地元小学生に向けた野球教室や、企業名に加え地域名も背負って予選から出場する都市対抗野球大会など、硬式野球部にしかできないさまざまな地域貢献活動があります。球場に足を運んでくださる地元の皆さまも増え、「試合頑張ってね!」と声をかけてくださる方もいらっしゃいます。そのように直接地域の方々と触れ合うことで、テイ・エス テックという社名を知っていただけるとともに、企業イメージ向上に寄与できると考えています。選手たちもその意識を持って、活動に取り組んでくれています。
深澤キャプテン(以下、深澤)私たちの活躍が社内全体の一体感を作りだすきっかけになること、そして社会人野球の二大大会となる、都市対抗野球大会、日本選手権大会それぞれの本戦に出場して社名を世の中に広めることが、硬式野球部の役割であり重要な使命であると考えています。
本格始動を開始してから4年目となり、毎シーズン全国大会出場への切符をつかむことを目標に掲げ日々練習を行っていますが、まだ全国の大舞台に立てていません。それでも、職場では同僚の皆さんに「この前の試合、ナイスバッティングだったね」と声をかけてもらったり、所属部署内の会話に硬式野球部の話題が上がったりすることが増えてきたことを実感しています。それを、ホームである埼玉工場(埼玉県行田市)だけでなく、本社(埼玉県朝霞市)、栃木、静岡、三重の全拠点に広めていきたいです。そのためにも全国大会に出場し、各拠点の皆さんに試合を見に来ていただけるきっかけを自分たちが作り出すことで、社内全体の一体感を醸成することができると考えています。
大角選手(以下、大角)シーズン中、通常は午前中に所属部署での業務をした後、午後から練習を行い、大会約1か月前からは終日練習に取り組んでいます。オフシーズン中は終日業務ですが、年間を通じると大半は野球と業務を両立しながらの活動となります。私は入社して3年目になりますが、限られた時間での業務においても少しずつ成長できるよう、仕事の割り振りを考えてくれる同じ部署の皆さんには本当に感謝しています。日々できることが増え、仕事の楽しさも感じながら野球に打ち込むことができています。製造ラインに従事する部署なので、稼働日に球場へ足を運んでいただくことは難しいのですが、大会のときは速報などを気にしてみてくれていると聞いてとても嬉しかったです。
深澤今も学生時代も一人のアスリートとして能力を高めることに違いはありませんが、学生時代は趣味のような一面もあり、チームの仲間と一緒に厳しい練習を乗り越えるチームワークを重視していたことに対して、実業団での活動は野球が仕事になり、過程だけでなく結果の重要性が増したと感じています。仕事として野球に取り組む以上、硬式野球部に求められている責任を果たさなくてはいけないと日々認識しながら練習に励んでいます。1日1日を振り返り、できなかったところはどうしてできなかったのかを考え改善していくというサイクルを繰り返しています。試合において、26人全員が良い結果を残すことは難しいかもしれませんが、一人でも多くの選手が納得のいく結果を残せるように、キャプテンとして他の選手とコミュニケーションをしっかりとりながらより良い方法を導き出すように心がけています。
大角学生時代に行われる大会は、トーナメント戦でなくリーグ戦でした。もちろんリーグ戦においても勝たなければいけないことに変わりはないのですが、トーナメント戦は負けたら敗退となるため、1球1球の重みの違いを感じています。学生時代は、どんな結果になろうとも4年間という期間が決まっていて、自分の納得できる範囲で頑張り切れれば良いですが、実業団は毎シーズンが勝負で、個人としてもチームとしても結果を残さないといけないプレッシャーと常に隣り合わせになります。日々の練習や毎試合を大切にして、チームの勝利に貢献できる選手を目指しています。
門馬コーチ入社当時は選手として硬式野球部に入部したのですが、試合中に受けた死球により、1年ほどで選手を引退することになりました。その後、コーチとしてチームに残るという機会を与えていただきました。選手として野球に取り組んでいた学生時代と、コーチとして野球に関わる立場の違いが、私にとっては一番の変化点だと感じています。まだコーチとしての経験が少なく、チームが勝つためにどうすれば良いのか常に勉強してアウトプットして、振り返って改善していくことの繰り返しですが、どうしたら選手の良さを最大限に引き出せるかを一番に考えて取り組んでいます。選手と年齢が近いことをメリットと捉え、監督と選手の橋渡し役としてチーム全体が同じベクトルに向かっていけるように努めています。
山田現在の硬式野球部は26名の選手が在籍しています。チーム内の競争に勝った選手が試合に出場し、相手チームとの勝負に挑むことになります。各々が目指す目標を達成するまでは、何事にも諦めずに前を向き続けてほしいと願っています。自分自身の能力を発揮することに全力を注ぎ、自分の力を信じて挑戦した先に勝ち負けがついてくるものだと考えています。今シーズンの都市対抗野球大会は予選敗退という結果になりましたが、この結果を謙虚に受け止め、次の日本選手権大会本戦出場に向けて、高いハードルを全員で越えていきます。そして、硬式野球部の活動が社員の皆さんや地域の皆さんへの励みとなり、勝つ喜びを共有できるシンボルとなれば幸いです。