

先輩 × 後輩 対談
- 社員のプライバシー保護のため名前はイニシャルにしております。
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第二設計部 設計二課 S.K 2014年
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第一設計部 設計一課 T.M 2010年

TS入社の決め手は?
S.Kさん
T.Mさん、こういった形で対談するの、初めてですね。 そういえば、面と向かって聞いたことはありませんでしたが、T.Mさんがテイ・エス テックに入社した決め手って何でしたか?
T.Mさん
おー、その質問をしてくるかー。実はあまり思い出したくないんだよね。僕が就職活動をしていた時は、リーマンショックの影響があって、超氷河期と言われていた時代だったんだよ。 僕は大学でデザインを専攻し、趣味がバイクに乗ることだったから、二輪外装関係を軸に就職活動をしていたんだ。実は、当時、テイ・エス テックという会社名すら聞いたことも無かったんだよね。

S.K さん
本当ですかー。でもそんな状況でどうやってテイ・エス テックを知ったんですか?
T.M さん
DMだね。自宅に届いたDMをたまたま開けてみたら、テイ・エス テックからのDMだったんだ。仕事内容で自動車のシートのことが書いてあって、面白そうだなと思ったんだよね。それで説明会に参加したら、世の中的に求人数を大きく減らしている企業が多い中で、募集をかけている人数が圧倒的に多く、景気に左右されない会社って本当にすごいな、と思ったことが、きっかけだね。またデザインを専攻している自分でも評価してもらえたことが大きかったかな。
S.Kくんは綿密に調べ上げて、テイ・エス テックに入ったんじゃないの?
S.K さん
さすが!僕のことをよく分かってますね。実は、小さい頃から自動車が大好きで、いつか自分も自動車を設計してみたいと思って就職活動をしていました。ちょっと調べ方が特殊なんですが、会社四季報を調べまくって、自動車業界で給与水準、有休取得率が高い企業ということでテイ・エス テックに興味を持ったのが最初なんです。
T.M さん
会社四季報とはすごいね。今までの人生で数回しか見たことがない。
S.K さん
ですよね。でも企業分析を進める度に、自動車シートに自分のやりたい仕事が全て詰まっていることに気づいちゃったんですよね。ユーザーに最も身近なシートなら、運転する楽しさを伝えることができますし、人の命を守ること、格好良さで魅了すること、軽量化による燃費向上で環境を守ること、全てができるじゃないですか。そんなやりがいのあるシート開発を通して、満足感に浸る将来の自分が想像できたことが、入社の決め手なんですよね。

入社後のキャリアは?
T.M さん
うっ、自分とは大違い(笑)。やっぱりS.Kくんは自分をしっかり持っているよね。S.Kくんは今、7年目だったよね。実際に入社してから今までのキャリアアップってどう感じているの?
S.K さん
今までのキャリアアップは結構満足しています。もっともっと上を目指しますけどね。現在は、次世代シートフレームの開発を行っています。品質を向上した上で軽く、そしてよりリーズナブルにというテーマを掲げて、プロジェクトチームで連携し、日々取り組んでいます。これまでは、新型フィット(2020年発売)に搭載されたフロントシートフレームや、東京モーターショー2019に展示された宇宙船シートの開発に携わってきました。これらで得た経験を少しでも今回のプロジェクトに反映し、世界に誇れる製品を開発できるよう今後も突っ走っていきたいと思っています。
T.M さん
これまでの仕事にも、今のプロジェクトにも熱い想いで取り組んでいるのが分かるよね。本当に優秀な後輩をもって、先輩はうれしいよ。
S.K さん
そんなことないですよ。実は僕、T.Mさんに出会えたから今の自分があるんですよ。
T.M さん
またまたー。お世辞はいらないよ。
S.K さん
いやいや、本当なんです。僕に成長するきっかけをくれたのが、T.Mさんなんです。T.Mさんと業務で関わったのは、僕が入社4年目の時で、技術展示会向けに開発することになった新構造シートフレーム開発の時でしたよね。僕は、初めて構造検討・3Dデータ・図面作成・取引先とのやり取り等、一連の流れをメインで担当したんです。今でも忘れません、僕の経験の中で特に苦労したプロジェクトの一つです。

T.M さん
あの時が初めて一連の流れを担当した時だったよね。相当大変そうだったな。
S.K さん
はい。厳しい日程で、何から取り組めば良いのか戸惑う僕に対して、T.Mさんは今、何をするべきかという業務の優先順位や日程の立て方を教えてくれましたよね。それに、開発業務でも僕では考えられないような、恐ろしいスピードで援護してもらった結果、無事出展することができたんですよ。T.Mさんのように一人前の設計者になりたいという思いで、仕事へのモチベーションが上がったことが、成長へのきっかけになったと思っているんですよ。
T.M さん
確かに、あの時は大変そうだったけど、達成感はすごかったよな。やり遂げた、という感じが充満していたね。
S.K さん
そうなんです。だから、T.Mさんとの出会いがなかったら、僕もここまで成長していなかったと思います。ありがとうございます。ところで、ずっと気になっていたんですが、デザインを専攻していたT.Mさんがバリバリ活躍するまでには、相当努力されたんじゃないですか?
T.M さん
うーん、まあ努力もしたけど、いろいろ経験させてもらったのが大きいよね。
入社から6年間は量産開発業務として、14年にフルモデルチェンジ、15年にマイナーモデルチェンジをしたオデッセイのフロントシートや16年に中国専売車となったエリシオンの2列目シートを担当してきて、その後2017年からは先行開発部門に異動したんだよね。今は、次世代のミニバン向けシートフレームの開発や得意先以外の商権拡大に向けた受注活動を担当しているよ。機種開発以外ではフィリピンにあるデータセンターを立ち上げた時は、現地スタッフへの作図教育として海外出張したし、多種多様な経験ができたね。そんな経験が今の自分を作っていると思うんだけどね。
今後の夢は?
S.K さん
T.Mさんって、10年目でしたよね。もう20年以上働いているような感じに思えてならないですね(笑)。それにしても、そのT.Mさんの知識はどこから来ているんですか?
T.M さん
デザイン科から入社している、というのがポイントなのかもね。他の人よりスタートラインが後ろだったから、その分、勉強もしっかりしたよね。特に、機種開発や設計で困った時は、古いものを遡った上で、設計として変えていいのか変えてはいけないのかを判断しなければいけないし、参考になるものは、いろいろ見るようにはしているよ。例えば、自分オリジナルのマイ便覧の様な物を持っているんだけど、これが結構使えてね。僕が先輩から教わった時もこういったものを先輩が持っていたから、後輩に教えるときは、自分もこれを活用して分かりやすく教えていきたいと思っているし、実際、今、そうしているよ。
S.K さん
それ凄いですね。僕に下さい(笑)。
T.M さん
それはダメだ。自分オリジナルを作りなさい。
S.K さん
ですよね、失礼しました。T.Mさんは本当に知識量が半端ないです。自動車シートは、金属、プラスチック、ウレタン、布、電装部品等あらゆる分野に跨った部品で構成される製品なので、多くの設計者が得意な分野に対してどうしても偏重してしまうなかで、T.Mさんは全ての分野に対し深く知識を蓄えていますよね。それだけではなく、開発機種の推進方法や強度検証の見極めなどあらゆる分野に対して造詣が深い。確認したいことがある場合はまずT.Mさんに確認!と考えている人、多いと思いますよ。
T.M さん
そんなに褒めないでくれよー。S.Kくんだって、僕は凄いと認めているよ。
まず、考えが柔軟だよね。よく物事を深く考えていくと、一つの考えに執着してしまいがちだけど、君は周りから情報を集め、広い視野で見て自分の考えをまとめる意識を持っているよね。分かっていても中々できないと思う。
S.K さん
そんなふうに僕を見てくれていたんですね。
T.M さん
それにフットワークの軽さもいいところだよね。よく、「昔、こんな設変(設計を変更すること)がなかったかな?」と聞くと、その時は分からなくても、すぐに調べてくれて、回答を持ってきてくれるよね。シンプルに親切心があることも大事だけど、自分自身が知らない知識も、その機会を使って自ら身に付けているので、その向上心は見習わなきゃね。
S.K さん
ありがとうございます!素直に嬉しいです。
T.M さん
そろそろ時間みたいだよ。最後に夢を語ろうよ。 ちょっと大きな話になってしまうけど、S.Kくんは今後、会社をどうしていきたいと思っている?
S.K さん
確かに、大きな話ですね。ここは真剣に。
テイ・エス テックが今後、より厳しさを増す自動車業界を生き抜き、そしてさらに成長していくためには、現在、取引していただいている顧客からの受注機種拡大、そして新規顧客の確保というのは必要不可決だと思っています。そのために、より魅力ある商品網の展開とお客様にコストメリットを供給できる製品の開発が求められていると思うんですよね。
T.M さん
その通りだね。より魅力ある商品って、今、S.Kくんが携わっている「あれ」かな?
S.K さん
そうなんです。今、僕が推進している「次世代シートフレームの開発」をしっかりと完了させることが先決だと思います。そしてテイ・エス テックを「世界を代表する内装部品メーカー」に押し上げていきたいですね。
T.M さん
そうだね、まずは「次世代シートフレームの開発」頑張ってね。
僕は、今自分が所属している設計部を中から強くしていくことが重要ではないかと考えているんだよ。いわゆる「設計力の強化」だね。その発信源になっていける存在の一人を目指していきたいと考えているんだよね。
外に目を向けると、今まさに自動車業界は大きく変わろうとしている中で、自動運転やIoT化は進み、異業種が参入してくる割合もますます増えてくると思うんだ。その中で継続的に発展していくには、既存商権だけでなく、より商権の領域を増やしていくことも重要かな。その為にも設計力は重要な要素になってくると思うんだよね。
S.K さん
そうですね、設計力の強化、重要ですよね。
T.M さん
うん。テイ・エス テックが世界的に評価されるポジションを確立するためには、設計をもっともっと強くして、S.Kくんのような次の主力を担う優秀な人材をたくさん育てていかないとね。あれから月日が経ったから、また一緒にプロジェクトをやりたいよね。
S.K さん
そうですね。是非、今後もテイ・エス テックを盛り上げて、世界でも指折りの会社にしていきましょう。今後ともよろしくお願いします。
T.M さん
オッケー。一緒に頑張っていこうね。