ESG Voice 2019年分

  • 記事内容および所属は取材当時のものです。
環境
持続可能な社会の実現に向けたチャレンジを共に

株式会社竹中工務店
東京本店 設計部 設備部門 設備5グループ 課長
白石 晃平 様

2019年ESG Voice環境

テイ・エス テックの新本社屋設計にあたり選択した工法の特徴

新本社屋は、最先端の環境性能を有するゼロエネルギービル (ZEB) として、”Nearly ZEB”の第三者認証を受けています。「1. まずエネルギーを消費する設備そのものを減らす → 2. 次に高効率な設備を採用する → 3. そして確実に省エネ運用を継続する」という考え方でZEB化を設計しました。例えば、外壁は高断熱パネルで包み窓面積を抑えて断熱性能を高めることで空調設備を小さくしています。同時にオープンオフィスの中央にアトリウムを配置して明るさや開放感が得られる工夫をし、快適性と省エネ性を両立しています。空調設備は高効率型とし、屋外機を散水冷却して、更に冷房効率を高めています。フレックス制の導入など様々な働き方に対しても省エネ運用が可能なよう、画像センサによって不在時は空調・照明を自動的にOFFしています。

テイ・エス テックという企業を意識して工夫した点

本社新社屋の計画にあたり、旧社屋から電力購入量40%削減という意欲的な目標をいただきました。テイ・エス テックさまは、ESGという言葉が定着する以前から、事業を通じた社会課題の解決を事業方針に掲げられ取り組まれています。本建物はそうしたグローバル企業の本社であることから、ここでのZEBの取り組みが、国内外の各事業所や、さらには社会に向けて広く波及性のあるものにしたいという思いを込めました。エネルギーの削減だけでなく、「快適であること・経済的であること・汎用技術で構成されていること・使いやすく簡便に省エネ運用ができること」を「普及型ZEB」としてコンセプト化し、新社屋で取り組ませていただきました。新社屋がエンジンとなり、貴社内外においてZEBがもっと身近になっていくことを願っています。

今後テイ・エス テックに期待すること

今回のZEBへの取り組みはテイ・エス テックさまの強い想いなしには実現しませんでした。また、この程ISO50001を国内全事業所で認証取得され、さらなるエネルギー削減への強い意志を感じています。ぜひ、事業活動全体の脱炭素化をどこよりも先駆けて達成し、日本や世界におけるモデル企業となっていただきたいです。

コーポレートメッセージである「Beyond Comfort」には、まだ見ぬ世界へ向かうチャレンジングな意志が込められていると伺っています。テイ・エス テックさまの持続可能な社会の実現に向けたチャレンジに、我々も歩みを共にさせていただき、少しでもお手伝いができましたら幸いに思います。

社員
海外拠点
TSフィロソフィー伝道者の声

TS TECH AMERICAS, INC.,
Senior Chief, Administrator, Human Resources
マシュー・ワグナー

2019年ESG Voice社員01

フィロソフィー教育は、多くの社員にとって普段の自分を振り返り、会社にどう貢献できるか再定義するきっかけとなっています。部下の模範となるために、日々の振る舞いに一層気を遣うようになったマネージャーや、企業理念である「喜ばれる企業」に共感し、社会貢献活動に意欲的な社員など、TSフィロソフィーは社員一人一人が考え、行動する際の確かな指標となっています。

拠点によって言葉や社風等は異なりますが、TSフィロソフィーという共通項があるからこそグループ会社間のコミュニケーションや、やり取りがスムーズに進むことも多いです。伝道者としては、人種や働き方、役職などを考慮し、あらゆる社員にとって学びやすい環境づくりに努めています。今後も対面式の勉強会の定期的な実施やe-learningシステムによる動画トレーニングなど多様なツールを使いつつ、フィロソフィーの浸透を推進し、ひいてはグループ全体の一体感の醸成や成長に貢献できれば幸いです。

社員
海外拠点
女性役員の声

TS TECH (HONG KONG) CO., LTD.,
Director(取締役)/管理部 部長
エリカ・チェン

2019年ESG Voice社員02

テイ・エス テックグループは国内外の社員を大切にする企業だと思います。また、そのカルチャーは、海外拠点にも広がっており、グローバルで「喜ばれる企業」を目指していると感じます。私はTS TECH(HONG KONG) CO., LTD.で勤務して16年になりますが、入社時は会社の立上げにも参画しました。当初、言葉の壁や、文化の違いに直面し苦労することもありましたが、日本人の駐在員の方と協力する中で「言葉や文化は違っていても、良いモノをつくり、社会に貢献したい」という気持ちは一緒なのだと感じることが多く、感銘を受けました。その経験は、現在も私の糧になっています。

中国地域での事業を強化しようとグループが動き出していた2013年、私は取締役に就任しました。外資系企業が現地スタッフを役員に登用するケースは当時、あまりなかったと思います。なので、抜擢いただいた時は嬉しかったですし、とてもチャレンジングな会社だと思いました。今後もさらなる発展に向けて、グループ一丸となりTSフィロソフィーを体現していきたいです。

ビジネスパートナー
現場の実態と改善度合いについての継続的な情報開示を期待します

ロイドレジスタージャパン株式会社
取締役
冨田 秀実 様

2019年ESG Voiceビジネスパートナー
  • ロイド レジスター グループの日本法人で、CSRやサスティナビリティ領域でアドバイザリー業務を行う独立性を持ったリスクマネジメント組織。

今回、設定された「TS TECHサプライヤーサステナビリティガイドライン」は、網羅性が高く、サプライチェーンでの重要な課題をカバーできていると思われます。ただし、ガイドラインの設定はサプライチェーンマネジメントの第一歩にすぎません。このガイドラインがサプライヤーに守られるような管理・推進体制を社内に構築し、総合的なものづくり品質の向上につなげていただきたいと思います。

サプライヤーの現場では、近年、特に関心が高まっている外国人労働者の問題を含め、これまでも様々な問題が指摘されています。こうした問題は、現場の確認や監査なしには現状の把握、改善は困難であるため、ガイドラインに沿った運用がなされているか、現場に踏み込んだ対応を期待します。また、こうした現場の実態と改善度合いについての継続的な情報開示を期待します。