普段使いでも 福祉車両としても 快適で便利なリアシート Honda N-BOX

N-BOXをもっと快適で便利な車へ

軽自動車の既成概念を超えてユーザーに喜ばれる車、2017年度、日本で一番売れた車、Honda NEW 「N-BOX」。
当社ではリアシートの開発から生産までを手掛けています。
今回は、その新たな価値創造に関わったプロジェクトメンバーにお話を伺いました。

Profile

田中 睦実

製品技術部 部長

開発時 機種LPL室 LPL
(ラージ プロジェクト リーダー)

1986年入社。開発試験部門に配属後、商品開発部門を経て、試作部門へ異動。試作課長を担当した後、2010年に機種LPL室に異動し、LPLとしてさまざまな担当機種の立上げを取りまとめる。2018年4月より、製品技術部へ異動、部長を務める。

砂庭 翔太

設計部
スロープ仕様 設計PL
(プロジェクトリーダー)

2011年入社。設計部門に配属後、特殊なシートやMMC(マイナーモデルチェンジ)の設計を担当。今回、初めてFMC(フルモデルチェンジ)の設計PLを務める。

Interview

通常仕様

これまでの軽自動車にはない居住空間と荷室を実現

今回のNEW N-BOX リアシート開発はいかがでしたか?

大変でしたね(苦笑)。受注に向けて先行開発がすすめられていたので、当初はスムーズにいくものと思っていたんですよ。ですが、お客さま(Honda)の追加要件に応えるため、あらためて一から開発することになりました。また、量産間近になってから、ヘッドレストガイド※1の新規開発などイレギュラーな状況もありましたが、生産を担う鈴鹿工場の心強いバックアップを受けて量産にいたりました。

  1. ※1ヘッドレストの高さを調節する機構。

以前LPLを務められたN-BOX SLASH リアシートからの進化点は何ですか?

NEW N-BOXリアシート開発の三か条(進化点)は、「軽く、安く、薄く」でした。

その中で最も苦労したのが「薄く」することです。 N-BOX SLASH(以下:SLASH)とシートアレンジが同じなので見た目では変化がわかりにくいですが、付属部品のスライドレールを含め、シートフレーム(骨格)から全てを見直しています。SLASHと違い、“ ママチャリ(一般的な27インチ自転車)がラクに積める” 荷室がこの車の売りであり、少しでも室内高が稼げるように努力しました。開発途中で助手席にロングスライドレールが追加され、ダイブダウン※2した際のリアシートの厚みをさらに薄くという難題が発生しましたが、「(スライド機構のない)前モデル同等の荷室を確保したい」というお客さまの要望に応えるべく試行錯誤しました。

強度と「薄く」の両立が想像以上に難しく、コストを抑えながら対策を講じると、残念ながら「軽く」の当初目標に叶わなかったものの、でき得る限りの軽量化を図りました。

「安く」については、レールやフットパイプの機構を簡素化して部品点数を減らすことで対応しました。たくさんの方々のご協力を得て、これまでの軽自動車にはない居住空間と荷室を実現できたNEW N-BOX。エンドユーザーの皆さまには、快適性と利便性を追求したこのリアシートをぜひ、ご体感いただきたいですね!

  1. ※2シートの背もたれを前方に倒した際に、連動して座面が沈み込む機構

モノづくりへの熱い想いをお願いします!

機種を開発する上でずっと大切にしている考えがあります。それは、「お客さま(OEM)に言われたからやるのではなく、製品を使う人の気持ちをゴールにする」ということ。そして、“シート単品”ではなく「車造りの一部を担っている」という意識をもって開発に挑んでいます。

スロープ仕様

座り心地と安全機能の両立

スロープ仕様とは、どういったモデルなのですか?

通常のN-BOXとは異なり、荷室の床を引き出せばスロープになるモデルで、介護や趣味などさらに幅広くお使いいただくことができます。「普段使いでも、福祉車両としても、快適で便利」 そんなお客さまの要望に添える製品を目指して開発を進めました。電動ウィンチ※3に対応したシート設計は当社では初だったので、新規案件の検討やレイアウトで悩みました。ユーザーや自動車を取り巻く利用環境の多様化によって、自動車の機能性にはさらなる充実と革新が期待されていますから、スロープ仕様も注目されている機種の一つですね。

  1. ※3車いすを自動で車内へ引き上げる機構。

開発で苦労された点、こだわった点は何ですか?

リアシートの座り心地と、シートを倒して車いすがしっかりと固定される安全機能の両立ですね。開発は一筋縄ではいきませんでした。座り心地を重視するとシートの厚みがある程度必要です。一方、車いすでの乗降性を考えた収納時のフルフラット化を実現させるためには、シートを厚くできませんでした。相反する要件にどうアプローチすれば良いか?かなり苦労しました。

また、荷室がアピールポイントのN-BOXにおいて、シートに重い荷物がぶつかっても壊れない強度というのは必須です。シートを薄くするということは、シートの骨格である鉄部分を薄くしなければならず、単純に削ぐだけでは強度が落ちます。いかに薄くしつつ、強度も維持するかというところにチャレンジしました。隔壁試験※4などの安全性に対応しつつ、最終的に乗員の乗り心地、利便性もクリアしたシートを作ることができました。

  1. ※4衝突時に荷室の荷物がリアシートに激突した際の製品強度を検証するテスト。

モノづくりへの熱い想いをお願いします!

設計PLというポジションを経験でき、また、スロープ仕様という、会社にとっても自分にとっても新たなチャレンジを要する開発に携わらせていただくことで、大きく成長することができました。特殊な機種開発はなかなか骨の折れる作業の連続ですが、自分たちがやりがいや喜びをもって業務に臨むことが、結果、社会やステークホルダーに喜びを与える商品づくりにつながると思います。

販売店の声

尾関 翔一さん

ホンダカーズ栃木インターパーク店 オレンジディーラー
ホンダ車販売店の中でも福祉車両に力を入れている店舗。店舗には介助士資格を持つ営業担当が在籍。

お客さま(エンドユーザー)に自信を持って勧められる製品です。

スロープ仕様は、特に介護を必要とするお客さまにご好評いただいています。シートの座り心地はもちろん、「前のモデルよりも車いすを載せるまでの準備がずいぶん楽になった」という声をよく聞きます。また、従来のNシリーズで車いすを載せる際は、シートアレンジが少し複雑で説明するのが難しく、“ 営業泣かせ” なところも正直ありました。新型ではシートアレンジ操作が半分以下に減ったことで、お客さま(エンドユーザー)にもわかりやすく説明できるようになり、たいへん助かっています。

車いす迎え入れまでの操作を前モデルと比べると… 操作手順 半分以下 (11工程→5工程) 操作時間 1/3に短縮

エンドユーザーの声

A子さん

60代 女性
スロープ仕様をご購入(お母さまを介護中)

車いすを載せるのも楽々!とても便利です。

母を介護しています。元々はホンダ STEP WGN 福祉仕様から、さらに室内の広いT社の大きめのワンボックス車への乗り換えを考えていました。でも、母を乗せて運転するのは私。大きな車の取り回しは心細く、ちょっとした買い物に出るには不便だと思っていました。だから、N-BOXスロープ仕様は私にとってピッタリの車です。
購入検討にあたり、母の車いすを実際に販売店に持っていき、車に載せられるかどうか?ドキドキしながら試してみました。すると、スッポリはまりひと安心、毎日とっても快適です。

“走り”を愛するドライバーと 共鳴するスポーツシート Honda CIVIC TYPE R

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