魅力商品の開発

ユーザーに感動をもたらす快適で多機能な商品開発

自動車内装品には、安全性能やデザイン性はもとより、ユーザーがより快適に、より便利に使えるシートアレンジなど、多機能技術が求められています。テイ・エス テックはこうした時代のニーズに応え、常に快適性を追求しながら、簡単な操作で多彩なシートアレンジが可能なシートを製品化しています。
ユーザーニーズを研究することによって生まれるアイデアと、それを具現化する高度な技術で、完成車の商品価値向上に貢献しています。

人間工学に基づいて快適性を追求したシート

身体をしっかりと支え、包み込むような柔らかなフィーリングを実現したシートは、従来のスプリングバネ構造ではなく、樹脂プレートを使ったサスペンションマットで面支持構造としています。「線」で支えるスプリングバネ構造と異なり、サスペンションマットをシートバックと座面に配置することで、背骨からお尻、骨盤まで、座る人をしっかりと「面」で支えるのが特長です。フィーリングが良いだけでなく、人間工学に基づいた運転しやすい姿勢を保持でき、長距離の運転でも疲れにくくなっています。

人間工学に基づいた快適な座り心地を提供するシートフレーム
旧型シートフレームと最新シートフレームの変遷図。

廉価空調シート

ブロア(送風機)を1つにしたシンプルな構造で、電力消費を抑えた空調シートです。
風が通る流路を見直し、従来生じていた送風損失を半分以下に抑えることで、ワンブロアでも十分な送風を行えます。また、 ECU(制御装置)レスでも提供可能にしたことで、エントリーモデルにも搭載しやすい価格帯を実現しました。

白色の廉価空調シートの写真と、送風機が効率よくダクトを通り、座面と背もたれから冷風を吹いているイメージ図。送風損失を従来品比で50%以上削減すると記載されている。

らくらく操作で、左右独立の床下収納可能なシート

従来の床下収納シートよりさらに使い勝手や安全性を格段に向上させたシート。
肩口のストラップを引くだけで、背もたれが前に倒れ、床下にもぐり込み、あとは少し押し込むだけの簡単操作。フラットで広々としたラゲッジスペースを確保できます。さらに、左右独立して収納可能なので、リアゲートからのスムーズな乗り降りや荷物の積み下ろしなど、使い方の幅が広がります。

上質な製品外観を実現する数々の独自技術

ユーザーにとって魅力ある製品をお届けするためには、見た目の美しさも重要な要素です。
布や革などの素材特性を熟知し、多彩な加工技術を融合させた当社の外観クオリティ技術は、四輪車用革シートに美しいギャザーを出すしわの処理工法や、二輪車用シートの「リアルステッチ」などに活かされています。
ユーザーニーズを研究することによって生まれるアイデアと、それを具現化する高度な技術で、完成車の商品価値向上に貢献しています。

二輪車用シートのリアルステッチ絞転写技術

一枚物のシート表皮に、縫い目や柄などを転写によって再現する工法を開発、製品化しています。
まるで本物の縫製のようなリアルなステッチがデザインの自由度を高め、二輪車用シートの外観クオリティを向上させています。
また、シート内部への浸水が防げることから、耐久性の向上にも貢献しています。

オートバイのシートとリアルステッチ加工部分の拡大写真。

ドアHMI ステルススイッチ

車室内は「シンプルなデザイン」にしたいというお客さまの声から、手をかざすことで隠れたスイッチが現れるHMIを開発しました。
柔らかい素材に物理スイッチを内包したドアライニングは、内装デザインを邪魔せずに、スイッチの操作感を残しながら光らせ方を変えることで、さまざまな用途に活用できます。

何も表示がないドアトリムに手をかざし、ボタンが照明で光り浮かび上がる様子。